INDEX
1.情報量が増大し、従来の広告手法では成果を得られなくなった
オウンドメディアが注目されるきっかけとなった大きな要因として、情報の流通量が増大に伴い企業からユーザーへの一方通行型の従来の広告手法では効果が得られにくくなったことが挙げられます。
第三世代携帯電話からスマートフォンの登場・普及、SNSメディアの台頭などを通して、ユーザーの触れることのできる情報が爆発的に増え、ユーザーは情報を取捨選択する「メディアリテラシー」を求められるようになります。
一方通行の広告では十分な情報をユーザーに伝えることできず、また煙たがられるリスクもありました。
「情報をコントロールできる、広告とは別にユーザー視点に立った情報配信」ができるオウンドメディアが注目されるようになったわけです。
2.デバイスの多様化により、情報取得の行動が変化
一昔前までは、インターネットにアクセスして情報を得るするとしたらPCを使うことが普通でしたが、PCと遜色のない高性能なスマートフォンやタブレットが登場したことにより、消費者の情報を取得するための行動が大きく変化しています。より気軽に場所や時間を問わずにインターネットにアクセスするモバイルユーザー向けた情報発信の仕方が模索されました。
スマートフォンで雑誌を読む感覚でメディアサイトを利用するユーザーも同時に増えています。
そこで、自社メディアを所有し顧客接点を増やそうといった考え方が普及するようになりました。
3.従来型のSEOの限界
SEOとは「Search Engine Optimization」(サーチエンジンオプティマイゼーション)の略で、日本語に訳すと検索エンジン最適化という意味になります。検索エンジンは日々進化しており、検索エンジンの評価の仕方は変わってきています。
SEOの一般的な施策としてまず普及したのは、被リンクを多く獲得する(自社サイトにリンクを貼ってもらうこと)手法です。
しかし、この方法では価値のあるサイトを正確に評価できないのではないかということもあり何度も見直され、
2011年以降に「パンダ」「ペンギン」「ハミングバード」と呼称される検索アルゴリズムアップデートが行われました。
このアップデートによって、ユーザー視点に立ったサイトが評価されるような内容重視の方向に評価基準が変わったため、SEOに力を入れる事業者はユーザーの役に立つ情報を配信していく必要性に迫られました。
4.SNSメディアを使ったシェアの文化の確立
TwitterやFacebookなどのSNSが世代問わず普及しており、情報をシェア(共有)する文化が出来上がってきています。
消費者は当たり前のようにSNSやブログ、口コミ掲示板型のサイトなどに購入した商品やサービスの評価、感想をインターネット上に投稿します。
情報が溢れかえっている時代だからこそ、消費者は消費者が発信するリアルの声に信頼を寄せるようになり、その情報をもとに意思決定を行うようになってきています。
そういった情報伝達経路の変化にうまく順応し、価値ある情報や面白いコンテンツを消費者に届けることができた企業は
ブランディングやPRに良い成果を残しました。
シェアしたいと思わせるコンテンツを効率的にユーザーに届けるには、
オウンドメディアを運営するという手段がもっとも取りやすかったのではないかと考えられます。
まとめ:デバイスや市場の変化によって、効果的な情報発信の方法も変わってきている
今回は簡単に4つ、オウンドメディアが注目されるようになった背景をまとめました。
結局のところ、ここ数年でネットの使われ方が大きく変わっていて、その変化に対応した施策に考えを巡らせた結果
自社でオウンドメディアを持つことが一定の成果を残すことがわかり、それが主流になっていったということだと思います。