オウンドメディアのマネタイズ7モデル 収益化の型と実践法

更新:2020年6月24日

オウンドメディアは企業の認知度向上や、商品の販売など様々な形で企業の利益に繋がる可能性があります。そんなオウンドメディアを企業の利益につなげる方法の1つにマネタイズがあります。

オウンドメディアのマネタイズがうまくいけば、運営費を賄えるだけでなくそれだけで大きな利益につなげることもできます。

しかし「オウンドメディアのマネタイズの仕方がわからない」「どんな方法があるのかわからない」といった方も多いのではないのでしょうか?

オウンドメディアのマネタイズには多くの種類があり、運営しているメディアに適さないマネタイズの方法を選んでしまうと、メディアだけでなく企業の信頼まで落とす可能性があります。

また、運営するオウンドメディアの目的によっては、マネタイズをするべきではない場合もあります。

この記事では適切なマネタイズができるように、オウンドメディアのマネタイズの7つのモデルと実践方法について解説していきます。

オウンドメディアのマネタイズとは?

オウンドメディアは「企業ブランディングの向上」や「問い合わせの獲得」など様々な目的を持って運営されます。

広告を掲載したり自社商品の販売につなげたりすることでオウンドメディア自体でマネタイズ(収益化)して企業の利益に貢献することもできます。

ここでは「7つのオウンドメディアをマネタイズする方法」について解説していきます。

オウンドメディアマネタイズの7つのモデル

オウンドメディアのマネタイズの主なものとして広告掲載による収入があります。広告によって掲載の方法や報酬が発生する条件が異なります。

モデル①広告枠を作成して販売する純広告

オウンドメディア内に広告枠を作成し販売することで収益を得るモデルです。

画像はYahoo! JAPANのトップページですが、赤ワクで囲んでいる部分が純広告です。

ある程度PV数のある集客力の高いメディアであれば、大きな収入につなげることができる可能性があります。

掲載期間によって料金が決まっているものが多いですが、クリック数や表示回数で報酬が決まるものもあります。

広告主としては費用を払って広告を掲載するので、見てもらえないと意味がありません。そのため、PV数が少ないメディアの場合、掲載自体が難しい可能性があります。

モデル②サイトにあった広告を自動で掲載できるアドセンス広告

Googleアドセンス広告は、サイトに掲載した広告がクリックをされることで、マネタイズすることができるモデルです。

Googleアドセンス広告は、サイトにHTMLコードを挿入するだけでサイトに合わせた内容の広告が自動で掲載されます。そのため、今までと運用の方法を変える必要がありません。

ただし利用開始には審査があり、一般的な広告サービスと比べると利用開始までの手続きが複雑になっています。

https://toyokeizai.net/

アドセンス広告は画像のように配置をすることができます。

また、それぞれのユーザーに最適化されており、私の場合は最近調べていたワードプレスのテーマに関する広告が表示されています。

今回紹介している東洋経済オンラインは、月間3億PVを誇るメディアです。

サイトによって大きく異なるため一概には言えませんが、アドセンス広告はクリック率1%、1クリック30円前後が平均と言われています。

そのため、一般的な数値でいくと東洋経済オンラインは、アドセンス広告だけで月間9000万円の利益を上げていることになります。

3億×1%×30円=9000万円

PV数の多いメディアの場合、アドセンス広告だけで商売が成り立つほどの収益が発生する場合もあります。

アドセンス広告についてはこちらで詳しく解説しています。https://min-web.com/dictionary/adsense/

モデル③他社の商品やサービスの販売でマネタイズするアフィリエイト

他社のサービスや商品の広告を掲載し、その広告をクリックしたり、広告経由で商品やサービスの購入に至った場合、報酬が発生する広告モデルです。

アフィリエイト広告はASP(アフィリエイトサービスプロバイダ)という仲介役のような業者を介して掲載します。

商品やサービスを紹介してほしい広告主がASPに情報を掲載し、媒体主がそこから自社のオウンドメディアに掲載したい広告を選んで掲載をします。

https://my-best.com/
画像は株式会社マイベストという会社が運営しているmy bestというメディアです。

商品を比較する記事を作成しアフィリエイトリンクを貼っています。

my bestの場合はアフィリエイトに注力しているメディアですが、他の目的で運営されているメディアでも、マッチしたアフィリエイト案件があれば、紹介してみるとマネタイズにつなげることができます。

ただし、オウンドメディアに他の目的があるのに、アフィリエイト広告の記事ばかりになるとユーザーが離れてしまい、本来の目的が達成できなくなる恐れがあるため注意が必要です。

モデル④商品を記事で紹介する記事広告

タイアップ広告ともいわれます。広告主が紹介したい商品を、記事コンテンツにして宣伝する方法です。

広告っぽさを感じさせず、自然な仕上がりになるので、抵抗なく読んでもらいやすいというメリットがあり、情報量が多いため商品の理解が深まりやすいです。

広告だと知らずに読んでいた人が、途中で広告だと気づくと、騙されたと感じる人もいるため注意が必要です。

画像の赤ワク内の記事がタイアップ広告です。左上にPRと記載されていますが、それ以外は違和感がないように配置されています。

実際に記事を開くと他の記事と同じようなデザインで広告だということをあまり感じることなく記事を閲覧することができます。

記事広告は一般的に、自社のオウンドメディア内で呼びかけて企業と契約し、記事を作成し掲載することで収益につなげることができます。

広告主は知名度やP数を重要視するため、それらを満たしている場合は、記事広告でマネタイズするのも効果的です。

PRや広告の文字を入れずに記事広告を掲載すると、ユーザーからの印象が悪くなり企業のイメージダウンになりかねないため注意しましょう。

モデル⑤自然な形で表示できるインフィード広告

インフィード広告は、コンテンツとコンテンツの間に表示される広告のことを指します。コンテンツに馴染むため広告感がなく、ユーザーの閲覧の邪魔になることなく視認してもらうことができます。

広告のクオリティが低く、コンテンツになじまないものだと、ユーザーに嫌悪感を抱かれてしまう可能性があります。

https://www.yahoo.co.jp/
画像のように記事と並べて広告が掲載されています。「広告」の文字がなければ、これが広告とは気づかないのではないでしょうか。

このように自社のオウンドメディア内で目立たない形で広告を掲載することでマネタイズにつなげることができます。

インフィード広告は先ほど紹介したアドセンス広告の中の1つの機能として掲載することができます。

商品の販売やサービスの契約によるマネタイズ
次にオウンドメディアに流入してきたユーザーに商品やサービスを購入してもらうことで、マネタイズするモデルについて紹介します。

モデル⑥自社製品やサービスの販売

自社商品がある場合は、オウンドメディア内に商品を紹介する記事を作り商品のページに誘導させることが可能です。自社の商品やサービスの魅力をコンテンツの中で伝えることで、購入につなげることができます。

https://www.shiseido.co.jp/sw/beautyinfo/

画像の「ワタシプラス 」では、メイクや肌ケアに関する記事を作成し、検索から集客して、記事内で自社の商品のリンクに自然に誘導する流れになっています。

困りごとを解決する記事を書いてその解決の方法として自社の商品を紹介するのはオウンドメディアの王道のマネタイズの形です。

モデル⑦有料のイベントやセミナーにつなげる

オウンドメディアで集客した人を有料のイベントやセミナーの参加に誘導することでマネタイズするモデルです。

セミナーを開催できるほどのノウハウがあるのか、登壇者に知名度や実力があるかといった点が重要になります。

この日経BPセミナーナビでは、日経クロステックなどのメディアからユーザーを集めて、有料のセミナーを開催してマネタイズしています。

例:1人4万円、定員が30名
4万円×30名=120万円

1回の開催で100万円以上の収益に繋がる可能性があります。最近はオンラインの需要が高まっているため、ZOOMを活用したセミナーも多く開催されています。

オンラインでセミナーを開催する場合は、人件費以外にかかる費用が少ないため、効率的にマネタイズにつなげることができます。

一方で、セミナーの内容がいまいちだと企業の信頼度を下げる恐れがあるため、内容は慎重に検討する必要があります。

オウンドメディアのマネタイズ実践方法

オウンドメディアをマネタイズするには、戦略的に行う必要があります。ここからは実際にオウンドメディアをマネタイズする方法を紹介していきます。

①自社のメディアに最適なマネタイズ方法を検討する

オウンドメディアをマネタイズする際は、どの方法で行うかが非常に重要です。本来の目的達成の妨げにならない方法を選択しましょう。

例として3つの目的ごとにマネタイズの方法について紹介します。

・企業のブランディング
広告の掲載は少なからずユーザーにマイナスな印象を与えます。企業のブランディングを目的としている場合は、自社の商品やサービスの紹介に留めておく方が良いでしょう。

・リード獲得
無料セミナーなどのリード獲得を狙っている場合は、あえて有料のセミナーを取り入れることで「無料の方を試してみよう」というユーザー心理が働いて、リード獲得の増加に繋がる可能性があります。

広告掲載する場合は、ユーザーが広告をクリックして離脱し、問い合わせページにたどり着いてもらえない可能性があります。

問い合わせページへの導線を考慮して、掲載位置を決めるようにしましょう。

・採用
採用が目的の場合、広告の掲載は求職者からのイメージが悪くなる恐れがあるため、あまりおすすめできません。

自社のサービスを説明する部分で、自然な形で商品購入ページに流入を促す程度に留めておきましょう。

②サイトのアクセス数を増やす

オウンドメディアをマネタイズするためには、アクセス数が必要です。アクセスが少ない状態であれば、まずはアクセスを増やす行動を取りましょう。

アクセス数を増やすことができれば広告収入や商品の販売などに繋がる可能性が高まり収益を上げやすくなります。アクセスを増やすためには「SEO対策」や「SNSの運用」などが有効です。

オウンドメディアのテーマやコンセプトに適したキーワードで、良質な記事を書いて検索結果の上位に表示されるようにしましょう。

また、SNSの運用も、アクセス数を増やすには有効な施策です。ユーザーの興味を引くコンテンツを作成し、拡散されることで爆発的にアクセスを伸ばすことも可能です。

③サイト内の回遊率を高める

アクセス数を増やすとともに、サイト内の回遊率を高めることも重要です。回遊率が高いとうことはそれだけサイトのコンテンツに興味を持っている・面白いと思っていると考えられます。

その状態を作ることができれば、サイトを運営している会社の好感度が上がり収益につながりやすくなります。

具体的には、記事の中に適切なリンクを貼ったり、デザインを見やすくしたりするなどの方法があります。

④商品のリンクや広告を貼る

アクセス数とサイト内回遊率を高めることができたら、先ほど説明したマネタイズのモデルから自社のオウンドメディアに合ったものを選び実践していきましょう。

広告の掲載であれば、Googleアドセンスが一番手間がかからず、運用も変える必要がないので始めやすいかもしれません。

⑤リピートしてくれるファンを増やす

継続してサイトに訪問してくれるユーザーを増やすことができれば、継続して収益につなげることができます。

リピーターは新規顧客と比べて商品購入のハードルが低いです。また、下記のように口コミで新規の顧客を連れてきてくれる可能性もあります。

●「◯◯のサイト面白いからおすすめだよ!」
●「◯◯のサイトで買った服すぐ届いたよ」

リピーターを増やすには「専門性の高いサイトを作る」「最新の情報を発信する」「役立つ情報を発信する」といったことが効果的です。

サイトを訪れた人にメリットを感じてもらい「また来よう」と思ってもらうことが大切です。

自社のオウンドメディアに最適な方法でマネタイズしよう

オウンドメディアをマネタイズするには様々な手法があります。それぞれに特徴があるため、自社のサイトにあった適切なものを選んでマネタイズをしましょう。

マネタイズの方法を間違えると、オウンドメディアの元々の目的を達成することができなくなる恐れがあるため注意が必要です。

マネタイズにつなげるには、サイトを訪れるユーザーを増やしてファンになってもらう事が重要です。そのためには「良質なコンテンツを増やす」「SNSの運用に力を入れる」などが有効です。

オウンドメディアは適切な運用を行えば、自社の利益に大きく貢献します。自社の売上を伸ばす手段として適切に運用をしていきましょう。

オウンドメディアを立ち上げ成功させるまでの全工程

1.オウンドメディアとは

オウンドメディアに関する基礎情報から実践に必要な
ポイントを網羅。一冊でオウンドメディアの基礎をマスター

2.オウンドメディア構築

オウンドメディアを立ち上げる際に必要なステップを解説
見落としがちな落とし穴の対処法も記載

3.オウンドメディア運用

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オウンドメディアを立ち上げ成功させるまでの全工程

オウンドメディアに関する基礎知識から実践に必要なポイントを網羅。新しく立ち上げ効果的に運用し大きく成長させるコツをまとめています。

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